気ままな趣味の雑記帳

アマチュア無線やボウリング、写真撮影、パソコン自作など私の趣味のお話や、日々の出来事などを綴っていきます

【アマチュア無線】アマチュア無線を始めるには?資格の取り方を解説!

 

 

 

こんにちは、管理人のJG6BRHです。

今回は「アマチュア無線の始め方」のお話をしようと思います。

 

携帯電話の普及で、手軽な連絡手段としての役目は失ったかに見えるアマチュア無線ですが、この趣味は連絡用だけに使うには非常にもったいない奥が深〜〜〜いものです。

やってみないと絶対わからない、アマチュア無線はどうやったら始められるのでしょうか?

 

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【目  次】

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1.アマチュア無線で必要な免許

アマチュア無線は、「アマチュア無線局の無線設備」を使って楽しむ無線通信が主体です。

使用する無線機やアンテナ、周波数などによりますが、近くは同一市内から遠くは地球の裏側など、全世界が交信相手になります。

 

アマチュア無線を楽しむためには、「アマチュア無線局」を開設しなければなりません。その「アマチュア無線局」の開設には、総務省の免許が必要です。

 

ここでちょっとややこしい話になりますが、アマチュア無線局の開設に必要な免許は二つあります。一つずつ解説したいと思います。

 

(1)無線従事者免許証

最初に必要になる免許です。取得出来るのは「無線従事者国家試験」に合格した人です。

免許証は下のようなカード型になっています。(現在はデザインが違います。)

 

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(個人情報保護及び偽造防止のため、一部処理をしています。)

 

国家試験は総務省が主催して行っています。

この資格の有効期限は「終身」です。つまり一度取得すると一生涯有効ですので、自動車運転免許のように数年おきに更新などをする必要はありません。

 

 

(2)無線局免許状

アマチュア無線局に発行される免許です。

免許状は下のような印刷物で、コールサインや氏名・住所・運用できる周波数など無線設備の詳細が記載されています。

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(個人情報保護及び偽造防止のため、一部処理をしています。)

 

この免許は、

・開設する無線局を取り扱える、無線従事者資格を有する事

・開設する無線局の設備がちゃんと揃っている事

・無線局の設備が、法令で定められた技術基準に適合している事

が必要です。

つまり、アマチュア無線従事者資格がな無ければ、アマチュア無線局は開設出来ません。

 

無線局免許状は、5年の有効期限があります。継続して無線局を使用するためには、5年毎に免許状を更新する必要があります。

 

以上のように、アマチュア無線では「無線従事者免許証」と「無線局免許状」の二つの免許が必要です。

纏めると、無線従事者免許は「無線従事者資格を有する者に与える免許」で、無線局免許状は「無線局に与える免許」という事です。

 

2.無線従事者資格の種類

「無線従事者資格」には、いくつもの種類があります。この中には、タクシー会社の配車をする基地局の運用に必要な「陸上特殊無線技士」や、空港にある無線設備の保守などに必要な「航空特殊無線技士」などの、いわゆる「プロ資格」などもあります。

 

アマチュア無線を行うには「アマチュア無線技士」の資格が必要です。このアマチュア無線技士にも、「第一級」から「第四級」まで四つの種類があります。

これは、簡単に言えば「取り扱えるアマチュア無線局のレベルの違い」となります。

具体的には以下のようになります。

 

(1)第一級アマチュア無線技士

アマチュア無線局最上位資格です。アマチュア無線局の設備であれば、取り扱える設備には制限はありません

 

(2)第2級アマチュア無線技士

取り扱える電波の強さ(出力:電力で表します)が200Wまでに制限されます。それ以外の制限はありません。

 

(3)第三級アマチュア無線技士

出力が50Wまでになります。また、使用出来る周波数が一部制限されます。

 

(4)第四級アマチュア無線技士

アマチュア無線では初級クラスの資格です。

出力は20Wまでモールス信号を使った交信は出来ない、周波数が更に制限されるなど、条件は厳しくなりますが、アマチュア無線を楽しむためには充分です。

 

それぞれの資格は、取得するための試験が違います。なので、上級資格を取得するためにはそれぞれの資格の試験を受け、合格する必要があります。当然、レベルアップしていきますので、試験内容も専門的になっていきます。

 

3.取得方法は2通り

無線従事者資格は国家資格です。この資格を取得する方法について、多くの方が最初に取得する第四級アマチュア無線技士の取得方法を解説します。

現在、取得方法は二通りあります

(1)国家試験を受験し、合格する

アマチュア無線技士の国家試験が、全国各地で年に数回実施されています。

ご自身の都合に合わせて、受験時期と受験地が選べます。

試験は1日で終わりますが、午前と午後に分かれて二科目の試験があります。電気の基礎や送信機・受信機・アンテナなどの技術的知識を問う「無線工学」と、電波法などの法令の知識を問う「法規」です。

 

いずれも、第四級では最低限の知識を問われる程度ですので、比較的簡単な学習で合格する事が出来ます。

と言っても、「電気や機械の事はさっぱり、苦手だから無理!」という方も多いでしょう。「電気の知識」というだけで拒絶反応を示す方もいます(笑)。

 

しかし、この試験ではほとんどが過去の問題がそのまま出題されます。問題の中で使用される図表や数値もほとんど変わりません。なので、最悪の場合は「丸暗記」が通用します。「法規」などは元々暗記するしかないですしね。

事実、電機の事や公式などを知らない小学生などが合格することも珍しくありません。

挑戦するなら、頭が柔らかく記憶力が十分な若いうちが良いと思います。

 

(2)講習会を受講し、修了試験に合格する

第四級と第3級の資格では、全国各地で「養成課程講習会」という教室のようなものが開催されています。

十分な知識を持つ講師が、細かく無線に関する知識を教えてくれますので、独学で学習するよりも確実に知識の取得がしやすくなります。

 

講習会が終了したら、最後に「修了試験」を受けます。この試験に合格すれば、めでたく無線従事者資格取得、となります。

講習会は、国家試験を受験するより費用と時間が必要ですが、合格出来る可能性ははるかに講習会の方が高いです。

ちなみに、「一般財団法人 日本アマチュア無線振興会」が主催する、第四級の標準コースでは、講習会が2日間、修了試験が1時間、費用は一般の方が23,150円(18歳以下は9,850円)となっています。詳細は次のリンク先から確認できますので、ご利用ください。

www.jard.or.jp

 

また、講習会で一緒に学習した方と友達になって、無線局を開設してからも仲良くお付き合い、という事もあります。費用と時間にゆとりがある方は、講習会の方がオススメです。

 

4.まとめ

これまで解説してきた通り、アマチュア無線をやるためには「無線従事者免許証」と「無線局免許状」の二つの免許が必要です。

「無線従事者資格」は国家試験に合格するか、各地で開催されている「養成課程講習会」を受講し、修了試験に合格するか、二通りの方法で取得できます。

 

無線局を開設し、電波を送信できる権利が得られれば、その先には全世界を相手にした無線交信の世界が待っています。

携帯電話などでの、お互いに知っている者同士の会話とは異なる、ワクワク感のある未知との出会い、これがアマチュア無線の魅力です。